*根・茎・葉

根・茎・葉でいえば

わたしは根・茎・葉だ

ぜんたいだけがわたしである

たいせつなものがないみたいで困っちゃうな。
どれが、どれよりもたいせつなのか、うまくわからない。
ぜんぶ、たいせつじゃないような気がして、もしもそうならば、わたしにはたいせつなものがひとつもないのならば、わたし自身もたいせつではないような気がする。
わたしがどこにも存在していなかった、そんな気がしておどろいてしまう。

残すものと、捨てるもの、根本はおなじだ。
結果だけがふたつをより分ける。

曇天にふく風がすきだ。
ふだんはまぶしくて見えない、木々の葉いちまいいちまいが、くすぐりあうみたいにゆれている。

わたしは風景を眺めて、ときどき、知る。


もうすこしの日々のあと、この街も、雨になるだろう。

わたしは雨をすきだろうか。すきだっただろうか。

それを知りたいとおもう。

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