****ユートピア
かんかんひとつ、いのちみたいにしまっておく
それとも、いのちひとつ、かんかんみたいに空にする?
*
虚無は実存しないが、虚無感は生まれうる。
日々の選択と削除(おもに削除)ががんらいの思考傾向に干渉し、
けれど、それはちがう。
もしもあす死ぬとしても、わたしの今日はここにある、
死んだあとに意味が残らないからといって、
むしろ、生きねばならない。
本を読み、ご飯を食べ、感謝し、いくらかは泣き、
いのちはそんなふうにして、愛してやるべきだ。
生活はそんなふうにして、生活させてやるべきだ。
ごうまんなわたしに所有されているのだ、
そうは言っても、迷いながら、
ずっと読みたかった、このさきの人生にのこすつもりだった、
いまあらためてみると、前向きなとりあわせだ。
わたしは救いたかったのかもしれない。
わたしを。
*
完璧ではないひとにかぎって、主義にしてしまう。 わたしもそう。
そのままでいい気がしていたのだけれど、思いかえして、
ここには、六月一日から七月三十一日までの、奇数日にかぎり、
八月以降もそうしようとおもっていた。
予約投稿は八月一日までとする。
代わりに、偶数日になるが、
パソコンはもう手もとにないから、本文はメールで送信する。(
自分でつくったユートピアを、意識をひろげて、
こわれる音は聞こえないくらいちいさい。
説明するこの文章すら気に入らないが、すこしくらい、
もうあまり心配事はないのだ。
気を楽にして、苦しむのもいい。
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