**とちゅうと - 6月 24, 2020 わたしがこわれる音がきこえない * あたらしいわたしとそのそんざいの適合は、まだとちゅうらしい。枠組がやけにするどく拡がりながら、いっぽうで、ふわりふわり、とただよい、まちがえたものと溶解する。 やらなければならないことが、たくさんある気がする。それはきぶんにはりをもたせる。時間はだれにもない。さかのぼることを、まだ、人間は知覚できない。だからみな、ひとしく、前に前に、歩くしかない。 * めかくしをする。わたしにこっそり、ほんをよみたい。 コメント
4月 - 5月 17, 2020 わたしを書き換えてほしい あなたのことばで * 「あなた、ぼくの足を見てらっしゃいますね」 J.D.サリンジャー『ナイン・ストーリーズ』野崎 孝 新潮文庫 1974.12 ひとはみな個人でありたい。わたしでありたい、 ゆいいつでありたい。 生きていくには概念になることだ。 名称のもとで、必要条件をみたし、少年であり、友人であり、 傷つける者であり、悲しむ者であることだ。 そのとき、「わたし」はもういない。 いないと、しかし気がつかないことこそ、ある到達・成功である。 完全なる概念化を望みながら どうしようもなく、「わたし」に魅かれる。 心にうそはつけない。書き換えるしかない。 現実はわたしにしかないのだ。 共通のことばなど、どこにもない。 あなたのことばで、あなたになりたい。 続きを読む
*見える - 6月 24, 2020 空が青い、すさまじく。 夏物の服を見つめながら、信じられない気持がしてくる。 ほんとうに夏がくるのだ。もうすこしで、すこしのあいだ。 わたしはまだ冬の服を着ている。 夏がきたら、そのときは、夏の服を着るのだろうか。 * 雨が降りはじめた。 日和のものではなさそうだ。 電線を、あめのしずくがひた走る。 あとからあとから、つぎのしずくがつづく。 グラウンドにはカラスが降り立つ。 溜まりを見つけては、歓びに、のたうちまわるように、 水浴びをする。 すずめも、すこし離れた場所で、なにかをついばんでいる。 わたしにはわからないが、雨のグラウンドには、 かれらの好きなものが、地中より浸み出してくるらしい。 わたしは雨音を気にいる。 透明な無数の指がけんばんを弾くように、水面へ、 波紋はうまれつづけた。 わたしは聞こえない音も気にいった。 いつまでも、そこにいたいとおもった。 * アメリカのいちばんあかるいところは、 地下鉄の階段下から見あげる出口。 * 蛙は蛙を呼んでいるように見える。 * わたしたちは、こなごなのうち、ごなのほうに含まれる希望を、 ものもいわずに集めている。 6/20 続きを読む
5170 - 5月 18, 2020 51 70 7102 ふさわしいことばがある。「永遠」だ。 71 70 7102 あなたの特徴につける名前はありますか それは括弧におさまりますか あるいは名前のまんなかに・で挟んで表示するべきものですか 91 70 7102 あなたの言葉につける名前はありますか それは言葉でできていますか あるいは温度をもっていますか 生きているのですか 12 70 7102 連絡船が運航をやめて以来わたしとわたしははなればなれです。 32 70 7102 「わたしはこころではなくなった。ようやく。」 52 70 7102 365日やさしいこころでいたい。 だけどそうなれなくて、そうなりたいときには、 パンを買いに行きます。 72 70 7102 パ・イ・ナ・ツ・プ・ル、パ・イ・ナ・ツ・プ・ル 92 70 7102 《話したい》 泣かないでとは言えないから 朝がきたら どうでもいいわけをあなたと話したい そのあともしも 夜がきたら あなたの どうでもいいわけないわけを わたしに話してほしい 13 70 7102 瞳には瞳の心があるとして生きて生きることへの賛辞を送ります 10 80 7102 ふりかえる 愛しかない 30 80 7102 光がもっとも遅れている。 50 80 7102 詩のためにできる10のこと 新発見ではなく、再発見を 過去よりもいま つとめて変わらない生活をする あいしていると言わない 書き留めなくていい 正直な感情を知る からだに触れる 活動よりも休息を意識した空間をもつ 習慣をひとつもつ あしたはあると信じる 1出会いはあった。美しいもの、かけがえのないもの、 悲しいこと、すばらしいおもい。足りることはないかもしれない。 だが、じゅうぶんだとおもえることが目的ではなかったはずだ。 思い返したい。記憶のなかで、感情をとおして、 もういちど触れて、嗅いで、見て、知って、もういちど、 出会おう。わたしたちはなんどでも出会える。 すでに出会えたのだから。 見つかるものは、おそらく、あのころとはちがって見えるだろう。 ちがって聞こえ、感じられることを知ることになるだろう。 よろこびを悲しみ、雨にはしゃぎ、 夜よりも朝が愛おしくおもえるかもしれない。”あたらしい” と言いたくなりそうだ。 視点であって、総体でなくてもよい。変 続きを読む
コメント
コメントを投稿