10月
生きていかれません
わかっています
ことばがよめません
わかっています
まぶしくて、くるしくて、さびしくて、
わかって、わかって、わかって、
ねえ、いるの
はい、います
本を読んでください
ぼくはだれ
問いかける勇気はあるか
あなたはだれ
しる準備はできているか
*
ほとんど想像しがたいことに思えたが、何もかもが徐々に変化を重ね、 いまや世界だけで十分になっていたのである。
ポール・オースター『ムーン・パレス』柴田 元幸 新潮文庫 1997.9
カフカ作品と『タタール人の砂漠』にある構造(
マーコ・フォッグ(内部)/やみねずみ(外部)
そして、交錯。
世界(外部)/ねこ(内部)
(また、どちらにしても、女の子がキーになっていることも、
似てひなるふたつの物語には、ひとつだけ共通する力がある。 それは、だれもがかれらに語る、という力(アクション)だ。
わたしはここに、こうして生きている/生きてきた
なんの責務も、権利もなく、かれらは問いかける。
おまえはどこで、どのように生きてきた/生きていく
応えよ。
ちいさいおおきいは、距離のもんだい。
いしい しんじ『麦ふみクーツェ』新潮文庫 2005.7
あなたの声はかならずとどく。
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